ただ、あなたを。 ~Love Memory~【完】




あたしよりも大幅に身長の高い新を見上げて言う。






そして、この体勢…と言うのは、



新の右手があたしの顔の左側の壁に付いていて、左手はあたしの茶色の髪に指を絡めて遊んでいる状態のこと。





所謂…、壁に抑え付けられている体勢だ。





「何だろうな?」





新が意地悪そうに微笑む。



でも、あたしを見下ろしている目だけが寂しそうな気がした。










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