ただ、あなたを。 ~Love Memory~【完】
FINAL MEMORY
何処に?
夏休みが終わり学校へ行くと、新はまだ教室にいなかった。
あの日以来、新を見ていないあたしは少し寂しく感じて、新の席をジッと眺めていた。
――キーンコーンカーンコーン
チャイムの音でハッと我に返る。
多分これは、ホームルームが始まるチャイム。
もう、みんな登校して来てる。
なのに…
あたしの隣には、誰もいない。
あたしはただ、隣を見詰めることしか出来なかった。