ただ、あなたを。 ~Love Memory~【完】
過去
「陽花…あたし、新が何でここにいないか知ってるの」
菜流の突然の言葉に、その場にいるあたしと大和は目を見張る。
因みに今は放課後で、久し振りに菜流の家に遊びに来ていた。
「あたし、聞いてないよ…?!」
「俺も聞いてねぇ」
「だって言ってないもん、あたし」
「何で!」そう言おうとしたのをわかっていた様に菜流が言葉を繋ぐ。
「新に口止めされてたの」
「何を…」
「新ね、今お金が無いんだって」