ただ、あなたを。 ~Love Memory~【完】
「お前に…陽花に俺の気持ちなんかわかるかよ…」
そんなの…
「……わ、わかるわけないじゃん…。じゃぁ、新はあたしの気持ちわかるわけ?!わかんないでしょ?当たり前じゃん!!」
新の気持ちを全てわかる人なんて、新しかいない。
それに…「気持ちがわかる」なんて簡単に言っちゃいけない。
あたしは、その言葉の重みを知ってる。
新の記憶が無くなった時、そんなことを何人もの人に言われた。
でも、あたしの本当の気持ちをわかってる人はそんなこと言わないってわかってた。
新が今、あたしに何を求めているかなんて知らない。
だからあたしは、思ったことを新に伝える。