ただ、あなたを。 ~Love Memory~【完】
「……陽花、俺…もう一人なんて嫌なんだよ…。
俺がいると、みんな俺の傍から離れてく。それなら、俺から離れようって。でも、離れたら離れたで苦しくて。
俺、何やりてぇんだろ…」
「大丈夫だよ、新。あたしがいる。ずっとずっと、ここにいるから。
だから、新一人で苦しまないで?あたしにもその苦しみを背負わせてよ」
そっと、新の大きな体を包み込む。
すると新は、あたしの胸に顔を埋め、一筋、涙を流した。