オレにとってのNo.1~言えない秘密~続編
信じあう事
「おはよ~勇人。今日もいい天気だよ」
とうとう、3ヶ月半が過ぎてしまった。
相変わらず、勇人は眠ったまま。
機械の音だけが、病室に響いていた。
「見て、空が真っ青!」
カーテンを開け、陽の光を入れながら、私はいつもの様に勇人に話しかけている。
聞こえているかは分からないけど、少しでも私の声が届いたらいいなって、そんな小さな奇跡に賭けていた。
「周りの人が見たら、バカみたいって笑うかな?」
温かいタオルで勇人の体を拭きながら、苦笑いを浮かべる。
「よし!今日も、さっぱりしたね」
そして、勇人の手を握るのが、いつもの日課。
「勇人の温もりを感じていると、安心するんだ」
そう言いながら、手を頬へ持って行く。