オレにとってのNo.1~言えない秘密~続編
「親を殺した奴らが、今度は婚約者も狙ってる・・・。なあ、美優には絶対に知られるなよ?」
新聞を見入っているオレに、竜はそう忠告した。
「言わない・・・ていうか、言えない・・・」
そうだ。
オレが、どうしても美優に対して自信が持てなかった原因は、これだったんだ。
美優の両親は、ヤクザの殺されたも同じ・・・。
あいつにとって、ヤクザそのものは憎いに違いないんだ。
それが、どこかでずっと引っかかってた。
もし、これが知られたら、美優は本気でオレから離れていくかも・・・。
この世界から、離れていってしまうかも・・・。
本当に情けないオレは、美優の気持ちよりも、あいつを失いたくない、そればかりを考えてしまっていた。