蒼空
第一章
転校
「葵衣、本当に大丈夫?」
「大丈夫。向こうに行けば兄貴もいる。」
「そうだわね……なんかあったら連絡するのよ?わかった?」
「ん。行ってくる。」
私は荷物を持って玄関を出た。
今喋っていたのは私の母親。いつも、私の事を心配してくれる。でも、正直ちょっとうざい。
私の名前は神童葵衣。
高校1年。
私は今日から新しい街、新しい学校で生活をする。
私はついこの間まで関東一暴走族[桜麟]の総長だった。
私は、暴走族から足を洗った。
でもそれは、現実から逃げただけ……