蒼空
ドアをノックして中に入る。
「失礼します」
入った瞬間誰かが抱きつこうとしてきた。
まぁ、だいたい誰だかは見当がつくが……
私は素早く溝に拳をいれた。
「…うっ……葵衣、久しぶりに会ってそれはねぇじゃねぇか」
アオイ「武にぃがいけない」
「お前って奴は……」
今私の溝打ちを喰らったのは、隅田武瑠(スミダタケル)。
この学校の教員及び私の兄貴の幼なじみ。小さい頃から仲が良かったから、私は武にぃと呼んでいる。
タケル「葵衣、ちゃんと持ってきたか?」
アオイ「あぁ、持ってきたよ」
えーっとですね、編入試験の事です。
私は封筒を武にぃに渡した。