想い
終業のベルが鳴ると
みんな一斉に帰り支度をする
今日は1人で帰りたい気分だったけど
友人に誘われて
寄り道して帰ることになった
他愛もない会話しながら
目の前でドーナツを
頬張る友人に目を向ける
あれだけ学校で話してるのに
何をまだ話することがあるのだろう
しばらく居たけど
やっぱり帰りたくなって適当に
用事ができたから
と言って家路に着く
いつもの河原沿いの道を歩く
日も沈んできて空が
優しい太陽色になる
この時間の河原沿いは
すごく好き
犬と散歩する親子
やんちゃ小僧たちの危なかっしい自転車
部活帰りの中学生
歩く老夫婦
そんな人たちの中に紛れながら
彼のことを考えていた