see you again
私の最後のステージが始まった。
「娃弥。無理しないでね?」
舞台裏に来てくれた朋果ちゃんが声をかけてくれた。
「ありがとう。…じゃあ、行ってきます」
夢とか。
希望とか。
喜びとか。
そんな言葉じゃ言いあらわせないものがここにはあった。
初めてたったステージは、おじさんのお店に小さなステージだった。
今たっているのは、今まで想像もしたこともないくらいおっきな舞台。
でも、不思議。
こんなに大きさは違うのに、見える景色も違うのに、
思うことは一緒だった。
ただ、私の歌を聴いてくれる人に今の私にできる最高を贈りたい。
たとえこれが、最後でもね…。