see you again
「―…えっと、じゃあ最後の曲です」


今日も最後までこなかった

何かあったのかな?
まさかおじさんにビビッちゃったとか!?

そりゃないか……





「へぇいっつも部屋抜け出してこんなとこ来てたんだ」

店の前で亮が口を開く。
実は俺もあの日以来仕事が忙しくて来てなかった



――カランッ


ドアを開けると聞こえてきた
何度思ったことだろう…
君の歌声を直接聞きたいと


君はギターを抱えて店の端にある小さなステージで歌っていた
圧倒的な存在感と繊細で力強い歌声…

今まで見てきたどんな有名人よりもすごいオーラがそこにはあった。

「すご…」

亮の口から声が漏れた

歌い終わったら声を掛けてみようかな……




カランッ

店のドアが開いて入ってきたのはずっと会いたいと思っていたあの男の子…

今すぐ話し掛けたいと思ったけど歌い終わってから声を掛けることにした。




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