see you again
「…ありがとうございました」

私はいそいでステージをおりてギターを壁に立てかけて彼のもとへ駆け寄った。


「「あのッ」」

二人の声が重なった。


「あのマサキくんだよね?」

少しおかしくなって笑ってしまいそうなのを隠すために話しを切り出した。


「あ、うん。ってかマサキでいいよ俺も娃弥って呼ぶし…あぁこいつ亮、俺のダチ」

隣に居た男の子を指差してマサキは言った。


ほら、また…
なんだか懐かしい気持ちになるのはなぜ?

逢ったのも今日が二回目のはず
でも、彼の声も仕草も全てが私のなかに昔からある幼い記憶に重なる…。

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