see you again

何がスキ?



涙が一粒零れた──



左手に温もりを感じた。



「娃弥ちゃん?」


倫汰くんだ。

ずっと隣にいてくれたの?


「娃弥ちゃん?どうしたの??」


声が出ない、そう言いたいけど言えない。

気付いてほしい、だけど気付いてほしくない。


正反対の二つの思いが雑ざりあって次々と涙が零れてきた。


「どうしたの!?声が出ないの??」

黙っている私にそうなんだと確信した倫汰くんは再び私の手を強く握った。



「大丈夫だから、絶対に」


私が泣いてるときはいつも倫汰くんがそばにいてくれた。



しばらくすると倫汰くんが椅子から立ち上がった。


どこに行くの?

声が出ないってみんなに言いに行くの?

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