夜の海、盲目

「ところで、その本面白いですか?」

「うーん、俺にはただただ難しい。まだ面白いとは思えません。」


…それにしても、"俺"が驚異的に似合わない。

可笑しい。

「面白くなるまで頑張ってください。」

「?

はい、じゃあ、頑張ります。魅歩は読まないの?」

「私は必要ないんです。考え事があって。」


そう、考え事。考え事というか…


不思議そうにする貴方の心を読まなくちゃいけないの。
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