夜の海、盲目


――――――

「魅歩は辛いと感じるときがあるかい?」

「ありますとも。」

「へぇ。だったらまだ大丈夫だよ。」

「何が?」

「本当の辛さは"辛い"では表現できないものなんだよ。」


夜の海のようなその笑顔に、私は吸い寄せられたの。


そう、知らぬ間に。

偶然か必然か。
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