嵐の如く~俺様ヤクザが愛する女~龍・乱舞編
「……他人の空似とは思えない程に…知り合いに似ている…」


「……」
佐波様のコトを言っているんだと思う。


「…逃げようとなんて余計なコトは考えるな…俺は元…殺し屋…人を殺すなんて
虫を殺すのと同じだ…」


「!?………」


紫岐様は上着から銃を取り出した。


「……俺から逃れたターゲットは一人も居ない…」


「この銃は撃っても音の出ない銃だ…このまま君を殺しても…誰も来やしない」


「!!?」


紫岐様は至近距離から私の顔に銃口を向ける。


紫岐様の紫紺の瞳は何の躊躇いもなく…殺意が宿る。


言葉通り…人と殺すのは虫を殺すのと同じだと瞳は語っていた。







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