嵐の如く~俺様ヤクザが愛する女~龍・乱舞編

血の盃~紫岐side~

俺を庇い、千暁が銃弾に倒れた。


幸い、弾は貫通していたが…出血が酷かった。


俺と同じ血液型と知り…俺は千暁に自分の血を輸血。


しかし…闇に蠢くケモノのような俺に血を千暁に分け与えてしまったコトを後悔した。


俺は手術が終わり…眠る千暁のそばにパイプ椅子を置き座った。


痛み止めの注射を打ったものの…寝息を立てながら時折、千暁は傷が痛むのか苦しそうに
唸る。


「……」


「紫岐様…」


楼明が千暁の様子を見にやって来た。


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