DADDY
私はせいぜい、“頭を撫でて、ありがとうって言ってくれるだけだろう”っと思っていたが、
ジェームズは、それを上回ることをわたしにしてくれた。
「はい、ハッピーバレンタインデー!」
「わお、ありがとう、ユリ」
ジェームズは私のチーク、つまり、頬にキスをして、私の頭を撫でた。
そして、ナチュラルにジェームズは受付の裏の部屋に言ってしまった。
私は、うれしすぎたのか、しばらく放心状態だった。
もう、胸のトキメキが抑えられなくて、心臓が飛び出すかと思った。
実は、私、このバレンタインデーが、初めて、男の人にチョコをあげた日だったのだ。
けど、何か、一生分の幸運を使ったような気がした。