素直になれなくて(仮)
*Capter1*
*出会い
窓から暖かな春の日差しが差し込む。
二度寝したいという衝動に駆られながらも、私はベッドから起き上がった。
今日は大学の入学式。
どんな出会いが待ち受けているのだろう―…
不安と期待に胸を膨らませながら、私は入学式の準備を始めた。
胸元まである髪の毛の毛先をコテでくるくるとゆるくMIX巻きにする。
丁寧に化粧をして、つけまつげを付ける。
仕上げに香水ではなく、ボディーミストを纏う。
「…よしっ」
入学式には、まだ家を出るには早い時間だけれど、私は家を後にした。