【企画】冬のある日の物語
「…あ、ヤバい。そろそろ消灯時間だ。帰るわ」


「…あ、うん」


唯斗はあれから、私の足を気遣って私の病室まできてくれる


ほんっと優しい///


「また明日な、雪亞」


「うん、また明日」


そう言って唯斗は出ていった…が


ガラッ


何かを忘れたかのように戻ってきた


「…?どうしたの?」


「…雪亞…愛してる」


「…っ///ばぁか」


普段愛してるなんて言わないくせに…


っていうか、愛してるなんて初めて言われたし


好きって言葉さえなかなか言わない唯斗が…どうしたのかな?


ま、いっか


私も愛してるよ


……………唯斗


その日はとても幸せな夢を見た


夢で唯斗が私をぎゅって抱き締めてくれていて


それが凄く凄く幸せで


こんなことが永遠に続けばいいなぁなんて、夢見ながら思った


相変わらずアホだな、私


そんな幸せは一瞬で滅びる


今日何が起こるかなんて知らずに、私は朝を迎えた─────










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