【企画】冬のある日の物語
「んっうぅ…」





肌を刺すような寒さで目覚めた


「…さむっ」


ふと外を見てみるとなるほど、雪が降っている


「…イブに雪なんて…ロマンチックすぎでしょ(笑」


これなら今年は…ホワイトクリスマスかなぁ


ふふっ


唯斗と過ごす初のクリスマス


ロマンチックでいいなぁ…


ガタンッ


クローゼットからカーディガンを取出し、羽織る


唯斗はまだ…寝てるか


自分の誕生日なのになぁ


ま、そんなの気にするタイプじゃなぃもんね


スッ


近くの棚の引き出しをあけ、プレゼントがあることを確認する


「…唯斗…喜んでくれるかなぁ?」


「もちろん。雪亞がくれるものならなんでもいいよ」


「…え?」


ふと、唯斗の声がした気がした


病室を見渡してもどこにもいない


第一、こんな時間なら唯斗はまだ寝ているはず


隠れようにも隠れ場所がないこの病室にいることは不可能だ


「…空耳、か」


なんだ…とため息をついた


「…?」


なぜだろう?


何か、とても嫌な予感がする


私の勘はよくあたる










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