わたしの24年間
2章

中学校時代

わたしの中学校時代は、いまでもまだ覚えてる。忘れられない出来事がある。わたしが中学校二年冬、大好きな従兄が死んだ。唯一の相談相手だった。従兄が死ぬ何日か前いつもふざけてばっかりいる従兄が、わたしに「俺がいなくなっても悲しむやつはいんのかな、お前は生きろ。もし、俺がいなくなっても絶対にいま話した事は誰にも言うな、何が起きても誰にも言うな」わたしはふとイヤな予感がした。わたしにそう言った従兄の目は真剣だった、でもどこか寂しげだった。そして怖かった。わたしはうん、と頷いた。
その何日か後に従兄は失踪した。わたしが学校から帰ってきて両親に「はるきがいなくなった、なんか聞いてるか?」と言われ、わたしは「何も知らない」と言った。探しても探しても、一週間、二週間たってもみつからない。
はるき兄さんが失踪して1ヶ月経ったころ警察から電話があった。
はるき兄さんは川の中で遺体で発見された。
わたしはそれでも両親にも叔父や叔母にもホントの事を言わなかった。わたしは自分を恨んだ。叔父、叔母を恨んだ。
告別式で泣いている叔父、叔母をみて、わたしはあんたたちのせいだろ、あんたたちがはるき兄さんをこんなにまでしたんだと心の中で罵倒した。それからのわたしはあまり笑わなくなった、あまり話さなくなった。両親とも顔をあわせないようにした。話してしまえば、顔をあわせてしまえばわたしはきっとホントの事を言ってしまう。
わたしは受験生になった。はるき兄さんが通った高校を受験。見事合格。
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