君と僕の放課後
「徠は?」
「あ?」
「徠はいるの?好きな人」
咲良は淡々と言う。
僕が好きなのは‥君なのに
「いるよ。だけど‥」
「だけど?」
「…その人には‥好きな人がいるらしい」
僕はそれだけ言うと逃げるように休憩室に向かった。
そのとき咲良が呟いた。
僕は微かに聞いた。
咲良が小さな声で言った問いを‥
「………徠の好きな人‥それは…私も知ってる人‥?」
君の知ってる人だよ‥
僕は、咲良‥君が好きなんだよ
もう少し‥もう少ししたら伝える
だから‥君の好きな人が別の人と付き合うことを‥願う