君と僕の放課後
昔の君と僕
君と出逢った日のことは今もはっきりと覚えている。
あれは‥夏休みに入る一週間前の放課後だ。
何気ない只の学校生活が終わるオレンジ色に染まった放課後。
僕は忘れ物を取りに教室に戻った。
「ノート忘れるとかダルすぎ‥」
僕は溜め息をついた。
教室のドアを開けると1人の女子生徒が居た。
「あ、錐埜さん?」
これが僕と咲良の初めての出逢いだ。
「…大里くん?」
「うん」
咲良、君は初めて僕を見たとき不思議そうな顔をしたね。
僕は少し可愛いと感じた。
「どうしたの?忘れ物?」
「え?あ!そうだった!!」
僕は慌てて自分の机に向かった。