君と僕の放課後
「あぶねー!忘れ物取りに来たこと事態を忘れるとこだった!!」
僕がノートを持って笑うと咲良が、
「忘れてたじゃん」
と、クスクス笑いながら言った。
「‥錐埜さんって笑うんだね」
僕が言うと咲良は、きょとんとして、またクスクス笑い始めた。
「私だって笑うよ。大里くんって意外に不良なんだね。いつもは真面目くんなのに」
「不良?」
「うん。今の格好みたら不良」
僕は咲良の言葉で自分の制服をみた。
…うん、不良だな。
納得出来るくらいの制服の乱れ。
帰宅途中に慌ててノート取りに来た為、髪はクシャクシャで、いつもは外しているピアスもつけたまま。
「えーっと‥これには事情がー…」
僕が苦笑いしながら言うと咲良は笑いながら言った。
「似合ってるよ、大里くん」
咲良の笑顔はオレンジ色の光で見えない、だけど、綺麗な笑顔だったと思う。
「ありがとな」
僕はまた苦笑いをした。