『いつか。愛。』
店長と1時間ほど話し、
その日は帰った。

脱力感。

いつも家に帰れば
すぐ寝られたが
今日はなかなか眠れない。

どの世界にもどの会社にも移動なんてあたりまえ。

僕も経験したことくらいあるが、
今回は納得いかなかった。

気がつけばお昼になっていた。

さすがにちょっとでも寝なきゃと思い、
無理矢理眠りについた。


目がさめるとメールが入っていた。


目をこすりながら
携帯をみる。



『うちの店ホントにもう嫌だ。上ちゃんの店入れるかな?』


さとみちゃんだった。
タイミングわるっ。



店が移動になるので
新しい店はどんな店かわからないことを伝えた。


もちろん今の店なら大歓迎なことを伝えたが、
知り合いがいたほうがやりやすいとのことで却下された。



『それとさ私子供いてさ、熱とかでちゃうと休まなきゃいけないんだけど、罰金とられる?』


子供いるんだ。
びっくり。
でもまぁ、この世界にはよくある話し。

そんなには、気にならなかった。


お店移って落ち着いたらまた連絡することを伝えた。


さとみちゃんか。
可愛かったイメージは頭に残ってたが、
会ったのは半年以上前。
それも駅で5分ほど。

顔、声はもうすっかり忘れていた。


ふと時計を見ると、
ぼーっとしていた時間がながかったので、
遅刻ギリギリの時間になっていた。


急いで準備して店へ向かう。


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