『いつか。愛。』
次の日起きるとさとみからメールがきてた。

『本当にごめんなさい。お詫びでもなんでもないんだけど、次の月曜日店休むから一緒にいれないかな?』

『休むの?無理しなくていいよ!』

なんてメールを送ったけど、
僕だって一緒にいたい。


だけど月曜か。オープンしてまもない状態じゃ休ませてもらえないだろうな。

でも、1週間に2回数十分しか会えないのも辛いしな。

休みをなかなかもらえない状態が続けば、
さとみと会う時間なんて今までと変わらない。

お互い忙しい状況だと、
たった数十分でもかなり貴重。

もちろんそんな貴重な時間にはケンカもない。

それが半日近く一緒にいれるなんて、しばらくないだろう。


無理を承知で専務に交渉してみるか。
なにか言い訳を考えなきゃ。


準備して、店に行く。
専務がいる。

そう鬼専務。

いや、違う。


鬼。


機嫌がいい時を狙わなきゃな。


しばらく様子をみよう。


そのまま駅にでる。

今日は前にスカウトした子が友達を連れて5時に面接にくる。

スカウトした子はまぁまぁだったが、
友達はどうなんだ。

キツかったら専務は機嫌悪くなるだろう。

頼む!かわいい子を!

まぢ他力本願。


3時ちょっと前までスカウトをする。
これからさとみといつものちょっと電話タイム。

なんか忙しいらしくて、
この時間くらいしか電話できないらしい。

疑問に思うこともあったが、
突っ込めずにいた。

駅から少し離れた所で電話をする。

刻々と面接への時間が迫る。


天国か地獄か。


さとみと電話中にキャッチが入る。


時計をみれば5時ちょうど。


来ましたか。


さとみにかけ直すと伝え、電話にでる。


駅に着いたとのこと。

ダッシュで駅へ。

居ました。


結果は、




天国!



挨拶を交わし、店へと向かう。
その間に店にも普段しない電話をする。


自慢げに。


店へ着き席へ案内する。
専務を呼びに行く。


一緒に席に着きお互いの紹介をする。

専務も気に入ったようだ。
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