君と過ごす時間

別れ

俺はいつもどおり美久の病室に入ろうとしたとき、

聞こえてきた声。

「美久・・・僕の言うとおりにしておけば良かったのに・・・おばさんに頼んだから・・・「あいつを美久に近づけさせないで」って・・・
これからは僕が守るよ・・・美久・・・」

知らない男の声。

けど誰かはすぐわかった。噂に聞いていた美久の「婚約者」。

でも美久は「気にしないで」って笑った。

俺は美久を苦しませていたのか・・・?

俺のせいで美久が死んだのか?

美久は本当はあいつと付き合いたかったんじゃないのか?

なら俺が美久にしてやれることは一つしかない。


「あら?進也君?どうしたの?そんなところで・・・」

「おばさん・・・これ病室に入ったら読んでください。
 今日は帰ります。」

俺はおばさんに一枚のメモを渡した。

これで美久が幸せになれるなら・・・

  俺は・・・


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