DKのどーしようもない日常





「――俺、ヒーローじゃん!」

「は?どこが?」

「溺れてる佑希を助けたぜ!」



俺の肩に手を乗せて親指を立てる樹。

…なにそのドヤ顔めちゃくちゃ腹立つんですけど。ウザいんですけど。



「なにが助けただよ。俺を溺れさせて助けただけだろ!」

「…あ、確かに」



納得する樹の後ろで旭と陽哉が浮き輪の墓を作っていた。

やっと自分たちの過ちに気付いたか…。



「つか、早くみんなを帰したら?」



ふと教室の時計を見てみたら、すでに下校時間を過ぎていた。





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