DKのどーしようもない日常





そう言いながら樹に視線を向けると、何故か正座をしてこっちを真剣に見ていた。



「…え、なにしてんの?」

「俺、ヒーローになりたいんです!!

ヒーローは男の憧れなんですよ!現に幼稚園児はみんなヒーローごっこしてます!

ちなみに俺、通ってた幼稚園で一番強いヒーローでした。『樹ヒーロー恐るべし』とか言われちゃって、その事思い出したらやっぱりヒーローになrぐほあっ!」

「黙れ幼稚園児!!なにがヒーローじゃボケ!そんなにヒーローになりたいんなら今すぐ幼稚園に行け!」



ヒーローヒーローしつこいんだよ。

こんなウザくて頼りないヒーローなんかもはやヒーローじゃねぇーだろ。ただのクソだ、クソ。


シュン…、と落ち込んだ幼稚園児の代わりに俺はクラスの奴らを帰した。





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