狼くんと子猫ちゃん
別に応援するわけじゃねーけど。
俺とお前ライバルだけど。
――猫に苦労してるのは同じだ。
側にあった木に寄りかかる。
確かに俺、変わったかもしんねー…
苦労とか…したくないから、さっさと他の女に行ってた俺が。
「…なんで。」
「は?」
「いや、なんでもねー」
イライラする。
「………」
「おーい!お前ら手伝えよ!」
知らない自分が心の中にいるみてーだ。
ふるふると首を振って、椎の所へ駆け寄った。