狼くんと子猫ちゃん
(猫、猫っ…)
手分けして捜そうと言う前に、陣内が走り出したもんで辺りを見ながら後を追う。
「ってか、守るって何。」
さっきの言葉に引っかかって足を止める。
「あ?」
うわ、めちゃ不機嫌だなこいつ…
「さっき言ってただろ?」
「あ、ああ…」
でも落ち着いてきたのか、やっと俺の言葉に反応してくれた。
――「お前には関係ない。」
その言葉を聞いた瞬間、がさっと側で音がした。
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