狼くんと子猫ちゃん




『けんごー』



『なにー』



『らいねんもそのあともいっしょだよ?』



『どうしたの。』



『だってけんごがいないとね―――』







「…んにゃ」




今の、……いつの話だっ、け…



健吾、ちっちゃかった。





「…ほえ?」



時計を見ると、針が上下に止まっていた。



ろく、じ…





「急がなきゃっ」




荷物とか適当に入れてとにかく早く帰らなきゃって。



何度も躓きながら、通学路を走った。





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