狼くんと子猫ちゃん
「小春、どういうこと。」
「ごめ、んなさい…」
「門限は18時だって言ってあるでしょう?」
「起きたら、時間…」
「そんなの分かってるから。」
――「まあまあ、ママも落ち着いて。」
パパの一言にママが黙る。
でも、未だに玄関に仁王立ちしているママ。
通ることも出来なくて、ただ目の前で立ってるしかなかった。
「あのね、ママもパパも心配なんだよ。」
「うん…」
「小春がまた事件に巻き込まれたらって。」
「……」
「だから、遅くなったら帰る前に連絡は入れてね。安心する。」
「……うん。」
パパは私の頭を優しく撫でて、ママと奥に入っていった。