狼くんと子猫ちゃん
健吾のお仕置きは苦しい。
私は苦しいの苦手だから、あんなことするんだ。
でも、そんな健吾にも弱点くらいあるのは知ってるもん。
「健ちゃん、嫌いになっちゃうから。」
「……分かったから嫌いなんて言うな?謝るから。」
――"嫌い"
それがすごい嫌みたいなの。
すごい悲しい顔をして、私に謝る。
だから許すことしかできないんだぁ…
「…いいよっ」
「サンキュ。」
今日も健吾は笑顔で笑った。