狼くんと子猫ちゃん
*狼くん、急接近。子猫ちゃんキケン!*
「こーはるちゃん♪」
その日の翌日。さっそく行動に出る俺。
机に伏せて寝ている猫に声をかけた。
「んー…いち、ご…」
寝言言ってるし…俺の声は聞こえていないらしい。
でもここで諦める俺じゃないし。
「小春ちゃん、ケーキ食べちゃうよ?」
物で釣ってみよう。ってことでそう言ってみたら予想通りピクッと体が動いた。
…♪
反応が可愛いすぎる。
そのままゆっくりと猫が体を起こして、まだ焦点が合ってない目で俺を見た。
そのほわーんとしてる雰囲気に惑わされそうだ。
無防備で。
偽りの無い微笑みで。
女にこれだけで困ったのは初めてだ。