狼くんと子猫ちゃん
どっち…?
「…わかんない。」
どっちがいいか、なんて決めれないよ。
私は、傍にいてほしいだけ…だもん。独りが怖いんだもん。
健吾は幼なじみだし、南条くんは優しくて。
でも、健吾とか萌ちゃんに近づくなって言われちゃった。
「…決めなくちゃダメ?」
「俺は猫がほしい。」
健吾はなにも言わなくて、俯いてるまま。さっきまであんなに怒ってたのに…何も言ってくれないの?
南条くんはそのまま、健吾を睨みつけて。
「…もう、襲うなよ。」
そんな言葉を残して部屋を出ていってしまった。