狼くんと子猫ちゃん
「はーなーしーてー!」
言いたいこといっぱいあるけど、萌ちゃん離れちゃったじゃん!
健吾の腕の中で暴れてみるけどびくともしないぞ、むう。
「健吾!」
「なんだよ、お前は誰にでも抱きつきすぎだ。」
「あったかいからいいじゃんっ」
「はー、なんのために俺は…」
その言葉と共に背中が一瞬冷たくなる。
「…健吾、どーしたの具合悪い?」
「んーん。ちょっとこーさせて。」
きもちー…健吾、保冷剤みたい。
すりすりと腕の冷たさを分けてもらう。