サヨナラとハジマリ
テーブルの椅子には
祖父母が座っていた。
祖父母は、笑顔を向けた。
「おはよう」
「よく眠れたか?」
「うん!」
「よく眠れたよ!」
光は、祖父母に笑いかけた。
光の頭の中は、十六夜の事で
いっぱいだった。
(十六夜は、大丈夫だよね…)
静かに心の中で言った。
目の前の椅子を静かに自分側に
引き寄せ座った。
淡々と目の前の食べ物を
箸を使って口に持ってゆき
食べてると父が口を開いた。
「群馬に旅行に行こうとおもうんだ」
「どう思う?」
「いんじゃん」
光は、得に表情を崩さず
興味なく答えた。
父は、少し寂しい表情を浮かべ
「今週のゴールデンウイークに行くよ」
「準備しときなよ」
光は、面倒臭さそうに
返事をした。