TIME!
寝ぼけた頭で時計を見たら、まだ5時半という目を疑う時間だった。
老人のように早起きしてしまった……
いや、遠足でわくわくして眠れない小学生かな。
どちらにしても興奮して眠れないし、とりあえず顔を洗おう。
1階の洗面台から2階の自分の部屋に戻る途中、居間でニュースを見た。
幼児虐待……か。あんな無力な子どもに暴力振るうなんて考えられないな……。
回らない頭でぼんやりとニュースを眺めていたら、お母さんがぼさぼさの髪で起きてきた。
「あんた……珍しく早起きだね」
「……起きてきて初めての言葉がそれ?」
とりあえず挨拶をして、あたしは自分の部屋に戻る。
よし!今日も気合いを入れてメイクメイク!
肌の調子も最高に良くしなくちゃ!あ!髪型もちゃんと整えなくちゃ!
………ってもう7時半!?
のんびりしすぎた!
女の子の朝はどんなに早起きしても忙しいと相場は決まってる。
あたしはご飯を掻っ込んで、部屋もぐちゃぐちゃのまま家を出た。