TIME!
2月7日
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「お母さーん!この子、羽をケガしちゃってるよー!」
まだ小さいあたしは、両掌に収まりきらないくらいの小鳥を外から連れ帰った。
「じゃあうちで看病してあげようか。鈴、できる?」
「うん!」
外は雨で雷も鳴っていた。その時窓からうっすらと見えたのが、その小鳥だった。
「この子はトラツグミだよ。群から離れてしまったのかな?」
「トラ……?あ!ライ!雷の日に出会ったから、名前はライにしよう!」
それでもトラツグミという鳥は渡鳥の為、いずれはこの土地を離れなければならない。
あたしはライの怪我が完治してもその事実を知らなかった。
「ライのばかー…っ、どご行っだのー……?」
泣きわめきながら外を探しても、広大な空にライを見つけるのは難しかった。
曇りのない真っ青な空をただ闇雲に探していた。