TIME!



―――――


あたしは繰り返した2月13日から、あの腕時計を使って更に1週間遡った。

何か懐かしいような夢を見ていた気がしたけど、それが何かは思い出せなくてやるせない。


周りを見渡したら、どうやらここは学校の近くみたいだ。

時間はもう少しで放課後って所。

学校には『過去のあたし』がいるから入れない。

だから放課後に学校から出てきた武宏となら話ができるかもしれない!

と、思って待ち伏せしていた。


昇降口には絶対に会ってはいけない姿が見えてしまった。

やばい!『あたし』がこっちに来る!


家路とは反対方向に隠れて、『あたし』が過ぎ去るのを待った。


ハァー……本当ハラハラするよ……

と、そこにまたまた見覚えのある姿が目に写る。

え……あれは!


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