TIME!
「……大丈夫ですか?」
1人で喜怒哀楽してるあたしを見て鵺は心配そうな顔をした。
「……もう鵺のバカ」
鵺だってきっと心の中では、男1人の為に過去に戻ったあたしをバカだと思ってるんでしょ?
でもあたしは抑えきれないほど武宏が好きで……なのに、もう願いは叶わないんだ……
……鵺があんなモノ売らなかったら、こんなに苦しい思いをしなくて良かったのに。
「あの、」
「……ごめん。先に寝るね」
ここにいたら鵺に八つ当たりしてしまいそうだ。
そんな思考をする頭に嫌気がさす。
鵺は何も悪くない。
それでも鵺に対してのムカムカする気持ちは治まらなかった。
八つ当たりだけじゃなく、鵺が湊さんには敬語を使わないことも、あたしには子ども扱いすることも全てに腹が立った。