TIME!
「………っ、」
「……驚かせてしまってすいません。貴方様でしたか」
息を飲んだあたしに鵺は何事もなかったかのような態度で接した。
本当に鵺って何者なんだろう……。あたしの気配に素早い動きで警戒して……
「起こしてごめんね。あ、あの、ベッド使っていいよ」
あたしがそう言うと鵺は嬉しそうな顔をする。
「じゃあお言葉に甘えさせてもらいます」
鵺は毛布と一緒に部屋から出ていった。
―――――
あたしは台所を勝手に拝借し遅めの朝食を作った。
鵺がいつ起きてきてもいいように余った分にラップをしてテーブルに置いておく。
それから支度を済ませ外に出た。
気分転換にもなるし、なによりまだしなければならないことがある。
それは過去に戻ってから知った事実。
穂波と雪久くんの恋愛事情。
こんなのただの自己満でお節介なのかもしれないけど、やるだけやってみよう。