TIME!


―――――


放課後。きっと今頃過去のあたしは、ウキウキしながらチョコを選んでるんだろうな。


そろそろこの店から離れておいた方がいいかもしれない。


確実に過去のあたしは近付いてきてる。


そして武宏も。


あたしは気合いを引き締めてそろりと店から出た。


そうだった。


この日はカラッと晴れた日で夕焼けが綺麗に見えた。


星もいつも以上に瞬いて輝いていたのに、あたしの心は深く沈んでいたんだよね。


今はなんだかすっきりしてる。


淡い緊張とか危機感が神経を尖らしてるけど、不思議と不快感はない。


まだ武宏にどうやって告白するか決めてない。


けどあたしの気持ちを正直に言えたらそれでいいと思う。

飾らず、自分の言葉で。


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