しゃぼん玉。
マオと〝私〟。
荒れている海に潜ったミルは、泳ぎにくそうにしながらも深く、深く、ひたすら深く潜っていった。
――おかしい…
しかし、潜っていくうちに、ミルはある違和感に気付いた。
荒れている波が、ミルを避けるように一本の道を作っていた。
この波が人工的に荒れていることに最初から気付いていたミルは、その道の示すままに泳いでいった。
「マオっ!!」
辿り着いた洞窟の奥には、ミルの暮らしている城には負けるが、それでも大きな屋敷があった。
今でも、あの時から何も変わらない………人の気配が1人分しか感じられない。
ミルは1つだけ目立たないドアを開けた。
「何?
何か用?」
マオからお酒の匂いが漂う。
けれど、周りを見てもお酒を飲んだ形跡は全くなく、マオの様子も酔った感じはしない。
「マオ……、また飲んだの?」
ミルは悲しげに問う。
「……バレた?
ミルには何でも分かっちゃうんだなぁー。」
マオは頭をガシガシといじりながら、小さく笑った。
「分かるよ。
………マオ。」
ミルはドアのところで立ったままで、マオの後ろ姿しか見えなかった。
「俺はさ、ミルのこと何でも分かるよ。
ミルよりもミルのこと知ってる。
……だからさ、今日ミルが〝人間〟に会ったことも知ってるってこと。」
――おかしい…
しかし、潜っていくうちに、ミルはある違和感に気付いた。
荒れている波が、ミルを避けるように一本の道を作っていた。
この波が人工的に荒れていることに最初から気付いていたミルは、その道の示すままに泳いでいった。
「マオっ!!」
辿り着いた洞窟の奥には、ミルの暮らしている城には負けるが、それでも大きな屋敷があった。
今でも、あの時から何も変わらない………人の気配が1人分しか感じられない。
ミルは1つだけ目立たないドアを開けた。
「何?
何か用?」
マオからお酒の匂いが漂う。
けれど、周りを見てもお酒を飲んだ形跡は全くなく、マオの様子も酔った感じはしない。
「マオ……、また飲んだの?」
ミルは悲しげに問う。
「……バレた?
ミルには何でも分かっちゃうんだなぁー。」
マオは頭をガシガシといじりながら、小さく笑った。
「分かるよ。
………マオ。」
ミルはドアのところで立ったままで、マオの後ろ姿しか見えなかった。
「俺はさ、ミルのこと何でも分かるよ。
ミルよりもミルのこと知ってる。
……だからさ、今日ミルが〝人間〟に会ったことも知ってるってこと。」