アメが降る
すももの飴
週末に一緒にテニスをした次の日、
彼女が背中が痛いと言い出した。
僕は彼女の背中に湿布を貼りながら
「おばさんみたい」と笑った。
彼女もむくれて頬を膨らませながら、
でも一緒になって笑った。
僕らは決して分からない。
「その日」になるまで、
僕らの丸い日常が欠けるまで。
僕らが信じていた永遠は、
ずっと永遠ではいられないということを。