white*story
「北条さん、
その意気で、
一緒に治療頑張ろうね。
明日の手術は、
簡単な手術だから、
心配要らないからね。
当院随一の名麻酔科医
長谷川先生も
ついてるから。
ね、長谷川先生?」
北里先生が、
にこっと微笑んで、
おばちゃんに話を振る。

「ええ!まったく
問題ないわ。楓、
頑張ろうね!!」
おばちゃんも、
ぐっと親指を立て、
にっこり微笑む。

「うん!!頑張る!
…でも、手術の後って、
痛いんでしょう??
痛いの怖いなぁ!」

あたしが、う~んと
考え込むと、
「楓、おばちゃんに
まっかせなさ~い!
術後の痛みの管理も
おばちゃんが
ちゃーんと!
面倒みるからね!!」
と、おばちゃんは、
にこっと笑った。

「おばちゃん、
頼りになるぅ!
よろしく
お願いしまっす!」
あたしも、
へへっと笑う。

「北里先生、葵ねぇ、
私からも楓のこと、
よろしく
お願いします。」
ママが、北里先生と
おばちゃんに、
深々と頭をさげる。

「茜、頭あげなさい。
楓は、私にとっても、
大事な可愛い姪っ子。
必ず、守るわ。」
おばちゃんが、
ママの肩を抱く。

北里先生も、
「茜先生、僕も
全力を尽くしますから。
茜先生が、
僕の弟を助けて
くださったように。」
と、ママに微笑んだ。

…僕の弟?
ママが助けた?

「ええ、ありがとう、
葵ねぇ、結人くん」

ママが、目に涙を
浮かべて微笑む。

…結人くん??

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