伝えておけばよかった(短編)
 小さな頃から、ちょっとしたことですぐになく芽生。

 小さなおれは、

 芽生ちゃんは僕が守る

 とか、けなげなこといったりしていた。

 その気持ちは、今も変わりなくて・・・



「学校で、何かあった?」



 そっと聞いてみる。

 女子を怖いと思うことがある。ちょっとしたことで、昨日まで仲がよかったのに、無視したり、いじわるをしたりするやつがいるから・・・芽生ももしかしてと思ったんだ。



「なんか、あったらいえよ。おれが、ちゃんと話しつけてやるから」

「遼・・・」


 芽生はびっくりしたように瞳を大きく開いた。

 それから目をほそめて、にっこりと笑った。

 


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